当社では、2014年から、児童養護施設へランドセルの寄贈を続けている。
きっかけは、未来を創るために今できる「何かをする」という想いからだ。
多様性の時代の「青」
最近のランドセル選びはとても悩ましい。
軽くて背負いやすいのは大前提として、きめ細かな安全への配慮やあったら
便利な機能がいくつも装備されており、6年間という年月を考慮した場合、
購入時に何を優先して選べばよいのか?非常にむずかしい選択を迫られる。
さらに悩ましいのは、色のバリエーションが豊富なこと。
「青」といっても、鮮やかで明るい青や、紺のような深い青、
メタリックのキラキラした青…など、各社、各シリーズで
いくつもの選択肢がある。
気に入って長く使ってもらうために…と
考えれば考えるほど、悩みは深まるばかり。
結局、ズバリ本人の意向を聴くことにした。
2022年は、茶色の皮の縁取りが施された
洋画で見かけるような
「青」のランドセルに決まった。
赤と黒が主流の時代はこんなに悩むことはなかっただろう。
今回、店先でランドセルを選びながら「今」を生きるむずかしさって、
こんなことの積み重ねなんだなとあらためて感じた瞬間だった。
2023年は「黒」のランドセルを2つ寄贈しました。
就学予定は男の子ということで、今年は、縁取りを「青」と「緑」の
色違いのものにしてみた。
同じ黒のランドセルでも、縁取りの色が異なるだけで、
明確な個性の違いが感じられる。
2人はどんな風に選ぶのかな?…など、想像してみた。
私たちの贈ったランドセルは、6年間、それぞれの背中で
共に未来を過ごしていくのか…そう思うと、
ランドセルいっぱいに願いを込めて力強いエールをおくりたい。