本が語る「今」

大学同期・新年会の幹事を仰せつかった。
余興という余興も思いつかないので、
「渾身の1冊」を持ち寄る企画を考えた。

 

最近読んだ本で、お勧めの1冊を持ち寄り
くじ引きで、いずれかの本が当たる。

卒業ほぼ30年、集まった人間もほぼ30人。
最近のベストセラーが並ぶかと思ったが、さにあらず。

30人30色。様々な本が並んだ。
いわく、

「あなたに褒められたくて」高倉健
「銀翼のイカロス」池井戸潤
「リーダーのための人を見抜く力」野村克也
「資本主義の終焉 歴史の危機」水野和夫
「東京にオリンピックを呼んだ男」高杉良
「デンマーク流 幸せな国のつくり方」鈴木隆行
「最後のプレイボール」岩崎夏海
「お寺の収支報告書」橋本英樹
「あなたにありがとう」松浦弥太郎
「人事のホンネ読本」朝日学情
「ゼロ」堀江貴文
「嘘と絶望の生命科学」榎木英介
「東京ブラックアウト」若杉冽
「大人の教養」池上彰
「戦略の教室 生き抜くための勝利の全法則」
「ランナーのためのコンディショニングカレンダー」中野ジェームス修一

などなど。

経営者に共通していたのは、
「京セラフィロソフィ」など、稲盛和夫さんの本。

中には、「下仁田ネギ(下ネタネギをかけたもの)」など
ウケを狙った本も混じったが(笑)。

ある上場企業の営業役員のカバンから出てきた本が泣かせる。

「あ、オレ、本持ってくるって知らなかった。。。
カバンの中に1冊持ってるけど」

と言って、出てきたのがこれ。
「中学英語で 簡単英会話!」

純日本的なイメージのある同社だが、
寄るグローリズムには勝てないか(笑)。

1冊ごとに、本にまつわるひとくさりを語ってもらったが、
「これで女房との関係について考えた」とか、
「これで人生鼓舞された」とか、
男子はいつまでたってもピュアだなあと、感じさせる話も多かった。


改めて「本」は、持ち主の「今」を語ると実感した次第。

 

あなたのカバンの中には、今、どんな本が入っていますか。